嘘解きレトリック5話がはじまりました。
鋭い洞察力から品子の危機を察知した左右馬の機転によって真実が見えてくる展開は見ていて力が入りました。
嘘を見抜く能力を信じてくれている左右馬の力になりたいと左右馬の先回りした機転を信じようとしない刑事を必死に止めようとする姿、そして品子に自分らしさを力強く説いた鹿乃子に胸が熱くなりました。
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Contents
嘘解きレトリックネタバレ感想
鹿乃子の存在が事件解決の突破口
鹿乃子が自分を信じて足止めをしてくれると分かっていたからこそ多くを語らず現場を離れた左右馬に二人の信頼関係の深さを強く感じさせました。品子が三つ子であるという真実と共に幼いころから三つ子であることを隠さなければならないことが当たり前となっていること、その理由を教え解く人物がいないことで必死にそれを守り続けてきた品子を思うと胸が痛みました。
存在するのに存在しないものとなっていることで助けを求めることもできないこれまでに、能力で苦しんできた鹿乃子だからこそ共感し救い出すことができた結末は左右馬と並ぶほどだと能力だと感じました。自分の能力を左右馬によってうまくコントロールできている鹿乃子が今後の事件にどう深く関わっていくのか、より期待が高まりました。
悲しい男尊女卑の呪縛
まさか、品子が3人いたとは想定外でした。ドラマの前回で、祝は鹿の子が自分を私というが、品子が、自分を私とは言わないのがおかしいと、気付いていたのは鋭かったです。 一方、雅が祝に、なぜ、イネが自殺じゃないことを見抜いたのか、なぜ、人形屋敷の品子が、現実の品子と別人だとわかったのかと疑問を投げかけましたが、鹿乃子が、品子の嘘を見抜いたのも、真相解明に役に立ちました。
他方、3回表彰を受けたと自慢した寺山のでたらめな推理が対照的で笑えました。 それ以上に、昔は男尊女卑の風習によって、女児が生れると極秘に、間引きされていたのを、想起させる悲しい綾尾家の偽装工作だったのが驚きです。 イネが食事に毒を入れて1人の品子が死んだのも、証拠隠しのためだったのかと想像します。
祝が、人形の風習は顔立ちの微妙な違いを隠す品子が1人だと思わせる装置だと気付いたのも、悲しい運命でした。それも、品子の祖母が双子を産んで責められ、心をやみ、品子の母の前で、片方の子供とともに井戸に飛び込んだという不幸の連鎖だったのが驚きです。
三つ子として生まれたばかりに
品子の祖母も辛い目に合っていたことが分かり衝撃的でした。人形屋敷にいたのは三つ子だったとすれば、すべて納得がいきました。双子は不吉で災いをもたらすという迷信があったばかりに、品子たちは不幸な人生を送ったに違いありません。
それも双子ではなく三つ子となれば、家族が人に知られないように隠し通したのも解かる気がします。時代が変わり、自分らしく堂々と暮らすことができるようになって本当によかったと思います。左右馬と鹿乃子が綾尾家にやってこなければ、ずっと洞窟に隠れたままだったかもしれません。左右馬と鹿乃子の名コンビのおかげです。
鹿乃子も嘘を見破る力を役立てることができ、自信がついてきて、明るい性格になっていくのが分かります。雅の明るくて物事をハッキリと言う性格にも好感が持てました。
雅姉さんが最高
雅さんがめちゃくちゃ良いキャラしていたので、会話のテンポが良くて凄く面白かったです。我々は鹿乃子の能力を知っているから、嘘と断言することに疑問はないけれど、何も知らない雅さんがいちいち「なんで嘘って分かるの!?」って突っ込んでくるのが楽しかったし、それでも頭がいいので、そのまま普通に何も説明されていないのに、2人の推理についてこられてしまう明晰さにも驚かされました。
多分雅さんは鹿乃子の能力に気がついたんだろうから、出来ればまた何かの事件で出てきてくれたら嬉しいですね。そして人形屋敷の秘密は、想像以上に悲しい過去と結末を迎えてしまったけれど、3人だった品子さんが、幸いにもたった1人になってしまうことだけは避けられたんだから、2人の品子さんだけでも、これから自由に生きていてほしいです。
嘘解きレトリック5話ネタバレ考察
千代の活躍に振り回される二人
左右馬の唯一の欠点である生活力のなさによって振り回されながらも受け入れられることに温かさを感じる鹿乃子が見られると感じます。そん中で千代が事務所に現れるようで、関わりたくない左右馬とどうにか関わろうとする千代の間で右往左往する鹿乃子の姿がおかしく感じられると思います。
千代の押しの強さに流される鹿乃子の姿は笑いどころに感じられつつ、左右馬と鹿乃子がいなければ大事になってしまったであろう問題を千代が持ってくると感じさせました。問題を楽しむ千代とそれをフォローするように左右馬と鹿乃子が解決する姿に爽快さと千代の憎めない魅力を再確認できる回になると感じます。
千代に振り回された分報酬を受ける、しかし千代の余計な言動によって再び無一文になるというお決まりの展開に温かさを感じさせる、魅力的な結末になると感じました。
手鏡が教えてくれた謎
千代が利市とぶつかって、カバンの中に手鏡が、紛れ込んでいました。すると、端崎から若い男に手鏡を盗まれたという話を聞いて利市を疑います。 ところが、利市の持っている鏡は、ひったくられた鏡とは微妙に違っていて利市の疑いが晴れると予想します。
実は、ひったくられたという女は虚言であり、中国の故事、鳳仙の「聊斎志異」に記された「鏡中美人」の怪談のように、狐に化けた美女が、人間と恋になって、美女が人間に渡した鏡を、人間が見ると、不思議な現象が起きるようで、ひったくられたという女は、先祖が持っていた手鏡を家から持ちだしたら、不思議な体験をしたようです。女は鏡を肌身離さず持っていたのが、あやまって落としてしまって、どうしても取り戻したいと思って、すられたと嘘ついたのを鹿乃子は見抜くようです。
すると、祝が端崎と捜索すると鏡を拾った人間が見つかります。女は実は実家の稲荷神社の氏子である父と喧嘩して家出していて、鹿乃子が突き止めると予想します。祝が橋崎と犯人捜しに成功するようです。
ひったくり犯を追え
相変わらず、祝左右馬は探偵業としての生計が成り立ちません。浦部鹿乃子は左右馬の助手を努めていますが、もっと左右馬の役に立ちたいと願っています。そんなある日、探偵事務所の大家が、鹿乃子に猫探しを依頼してきます。
鹿乃子は無事に猫を発見しますが、左右馬はなんとか大家に家賃をまけてもらえないかというのでさすがに呆れてしまいます。そこへ藤島千代がやってきます。千代は若い男とぶつかった際に、自分のカバンの中に見知らぬ手鏡が紛れ込んでいることに気がつきます。周辺ではひったくり事件が発生しています。その手鏡は、若い男がひったくった物なのでしょうか。千代は推理小説が好きで、探偵に憧れている人物です。千代と鹿乃子は、ひったくり犯を捜査することになります。
少女探偵団誕生!?
あの自由奔放なわがまま娘である千代さんと、鹿乃子が少女探偵団を結成するということで、これはこれでまた祝とは違って面白いコンビになりそう。
今までは、祝が嘘という情報を元に、完璧な推理をしてくれて、きちんと解決に導いていてくれていたけれど、今回の千代さんにはそもそも嘘だって事は伝えられないので、その点でもまず鹿乃子は苦労しそうだけれど、いい意味でも悪い意味でも千代さんが真っ直ぐで素直な方なので、振り回されてしまうだろうな。
ただ千代さんは耕吉さんの事件の時に、ただただ表面の事件だけを見るのではなく、耕吉さんの今までのことや事情と言ったこともきちんと含めて、事件を判断できる人だったので、嘘に振り回される鹿乃子と、人の内面まで見ることができる千代さん、意外といいコンビかもしれません。