海のはじまりの6話が公開されましたね。
水季がなぜ、海を産むことにしたのか、理由がわかりました。弥生が誰にも言えなかった後悔の思いが、偶然にも産婦人科の外来に残された患者ノートを見た水季に、つながったのは不思議な運命でした。
思えば弥生が妊娠を悠馬に伝えたときに、有無を言わさず中絶だと決めつけられて押し切られた自分に罪悪感を感じていたのが伝わってきます。
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海のはじまり6話ネタバレ感想
水季が海を産もうとした理由
まず、主人公の夏が元カノの水季とその娘の海が住んでいたアパートや海の通っている小学校、水季が働いていた図書館を廻って、水季と海の過去をたどっていったのは今まで知らなかった水季と海の過去を知ることで、水季と海がどんな暮らしをしていたのか理解したいと思ったからだと私は予測しました。
夏は理解することで水季と海に少しでも近づき、水季がどんな思いで海を育てたのか、わかろうとしていたと思いました。それから、今回、水季が海を産もうとした理由に夏の今カノの弥生が書いた文章がきっかけになったのが驚きました。また、弥生がノートを読んだ人に願ったのはノートを読んだ人の幸せだったので、水季は海を産むことが幸せだと感じたのだと私は思いました。
水季に受け継がれた弥生の思い
ものわかりのいい人間を演じず、自分で決めてくださいという弥生が残した言葉には重みがありました。どちらを選択しても、あなたの幸せのためです。という言葉に、中絶を決めていた水季の母性に火をつけて母親として生きる選択をする決心をさせたのだと想像します。
一方、弥生は海の存在を、好きな人の子供は似ているところがあって、かわいいと大和に答えたように、海という存在は、弥生が愛する夏の遺伝子を受け継いだ自分の子供として愛情を注ごうという意志があるのだと思います。ゆき子は、女性として自分が産んだのではない子供の母親になる弥生の複雑な心情を心配するのも当然です。 他方、晩年の水季の姿を知らなくて、津野に問う夏が受け入れ難い津野の悔しさも理解できます。
海が生まれるきっかけ
第6話を観て1番のハイライトは水希の出産の決意に弥生が深く関係していたことです。これまでは弥生は海と血縁関係がなく疎外感を感じていて、物語上も外野のような描き方をされていました。実際には弥生の自分と同じ境遇の人達に向けた「どちらを選択しても、それはあなたの幸せのためです」という言葉が水希の心を強く後押し海が産まれていました。
そして弥生は海のもう1人の母親とも言えると思います。この事実が物語にどう影響していくかはわかりませんが、どちらにせよ弥生は海の素晴らしい母親になることが容易に想像できると思います。また弥生は知り合いに知られたくないので会社から遠い病院選んでおり、2人が自然に関わっていく脚本が素晴らしいなと思いました。6話のここのシークエンスはこれまでの全話含めても最も印象的で本当に素晴らしくとても感動しました。
縁側の3人が綺麗
前回の美容室のシーンとかの雰囲気で、弥生さんが夏と別れてしまうんじゃないかって心配していたけど、改めて自分は母親ではないって自覚してちょっと落ち込んでいただけだったのかな?夏の弟くんとの会話を聞いて、全くそんなふうに思っていないことがわかって安心したし、最後の南雲家の縁側で、夏と海ちゃんと3人で笑い合っている姿が素敵すぎて、もう家族じゃんって嬉しくなってしまいました。
それにしても津野くんは、相変わらず一方的ですね。夏は知ろうとしなかったのではなく、知るチャンスを与えられなかったわけで、津野くんの気持ちもわかるけれど、もうちょっと冷静になって欲しいなって毎回思ってしまいます。津野くんが寂しいなって思う一方で、夏だって初めて結んだ三つ編みを簡単に解かれてしまっているわけで、ある意味で二人は、水季に置いていかれた仲間なんじゃないかと思う。
繋がっていた運命の糸
夏休みを利用して南雲家へやって来た夏。 朝、海の髪の毛を結ぶシーンでは、折角弥生から指導を受けて来た三つ編みを披露することが出来なかったのは残念でしたね。 娘の為にと、特訓までしてきた夏のちょっぴり切ない気持ちが感じられました。
海に連れられて、かつて水季と暮らしていた部屋や学校、図書館を巡るシーンでは、自分の知らない水季と海の生活が、 「ここにあったのだな~」 と、アパート前の階段を駆け上がって来る水季の姿を思い浮かべる夏は、何も知らなかったとは言え、罪悪感に押しつぶされそうになったと思います。
観ているこっちまで、 「出来ることなら、その日まで戻してやりたい。」 と思わずにはいられませんでした。 一度は海を堕ろそうと思っていた水季が、神のお告げのように海を産む決心をした裏には、目には見えない糸が繋がっていて、弥生の言葉が海の命を繋げたと考えると、これがまさに神の力なんだという事に運命を感じました。 弥生と海は、産まれる前から出逢っていたんですね。
海のはじまり6話ネタバレ考察!
海と夏の予行子育ての続き
夏は海と弥生のマンションに行きますが、弥生は夏が海の扱いがうまくなったことに気づきます。また、弥生がコロッケを夏と海のために作りますが、水季が生きていた頃はシングルマザーの水季が仕事と両立するためにコロッケを作るのが大変なことを海は夏から知ります。
それから、弥生が夏との暮らしがどうなのか、海に確認することで、うまくいっていることを理解し、夏を独占したことを謝ることで弥生に配慮してくれる海に弥生は海から夏の恋人に見られていることを知ります。そして、夏と水季が別れた理由を聞かれ、夏に配慮したことを海には言えませんでした。さらに水季と同僚の津野が交際しなかった理由も海がいたせいなのかと海に聞かれますが、弥生はおそらくそうだろうと考えました。
弥生に自らの存在意義を問う海
海はどうして水季が夏と別れたのかと弥生に問いかけるようで、弥生は、誰の責任でもない、神様がくれた運命だとしか答えようがない苦渋の場面に向き合うと想像します。それでも納得できない海は、水季と津野が付き合わなかったのは自分の存在があったからかと問うようです。
純粋無垢に見える海は、自分の立ち位置に子供なりに悩んで、存在意義を自問自答しているのかも知れません。 おそらく弥生には、海のせいじゃないとした答えられないと想像します。 そればかりか、水季の49日の法要に、朱音に呼ばれて津野が来ると知った弥生は、海と自分との距離を縮じめるには、まだまだ乗り越えなければいけない障害を感じると想像します。
また、法要に呼ばれた津野にとっても、海にとっての自分の切っても切れない重みを感じると予想します。 すると、弥生と海の、お試しの同居を提案する夏に、弥生は、月岡君には海がいるから自分でなくても大丈夫だと言って、距離を置くと予想します。 弥生が、夏と呼ばないで、月岡君と呼ぶ心の距離も気になります。夏、海、弥生の気持ちがつながるには、まだまだ紆余曲折がありそうです。
本当の家族になるために
第7話は3人が本当の家族になれるかの話になっていくと思います。海と血縁関係にある夏と海がこの世に誕生する大きなきっかけとなった弥生との3人家族です。障壁としてなるのは海がまだ夏のことを「夏君」と呼んでいることが気になります。
これはおそらく水希の呼び方をそのまま真似してるのだと思いますが、海が本当の父親として夏のことを認識するところが物語の重要なテーマになっていくと思います。弥生は血縁関係もなく出産のきっかけについても物語上はわかっていないので夏以上に大きな障壁があると思います。7話以降は海が夏と弥生のことを本当の親として認識するかの海の心情がより重要になっていくと思います。そこで助けになるのが母親を失い新しい母親ができた海と同じ境遇の大和の存在だと思います。6話でとても仲良くなってたので2人の関係も楽しみです。
水季と津野くん
水季が夏と別れて海ちゃんを産んでから、どのように過ごしてきたのか津野くん視点で描かれそう。津野くんは明らかに水季の事が大好きだったって分かるけれど、水季はどう思っていたのか次回で分かるといいなって思います。
というのも初回の水季の葬式の時のシーンで、水季のお母さんが結構津野くんに冷たかったので、正直津野くんの一方通行で、ちょっと小うるさいけれど頼れる職場の人くらいの存在でしかなかったんじゃないかと私は感じてしまっているので、そのへんの曖昧さがわかったら、毎回津野くんに感じるモヤモヤも晴れてスッキリできそうです。
そしてちょっとずつ、夏と海ちゃんではなく、弥生さんも含めた3人のシーンが増えていきそうで楽しみ。海ちゃんは純粋なので、海ちゃんの言葉で弥生さんが気まずくなりそうだけど、そこを乗り越えてこその未来だと思うので、弥生さんはもうひと頑張りかなって感じです。
どちらが正しい想いなのか?
夏は、水季が働いていた図書館でかつての同僚である津野からも水季の話を聞くが、 津野からすれば、水季がどんな想いで、どれだけ苦しかったのかを一番知っているのは自分なんだから、今更父親であろうと、 「掘り返さないでくれ。」 と、言いたくなる気持ちも最もだと思う。
ただ夏も、知らなかったからこそ、知ってしまった今、それをなかったことには出来ない気持ちから、 「嫌です、掘り返します。」 と、返す。 どちらの気持ちも本当で、水季を想うからこその言葉。 どちらが正しくて、どちらが間違っているということではなく、どちらも正しいと思いたい。 辛い時、哀しい時、苦しい時、一番近くに居て、一番水季のことを知っていると思う津野と、知らなかったとは言え、少しずつ海との関係を築いていこうとする夏。
水季の家族と夏の家族が距離を締めていく中、この二人の関係がこの物語の一つのカギになっていくような展開。 津野が、受け入れたくない夏の海や水季への想いをどう受け入れていくのかが心配でもあり気掛かりでもある。 物語はどう展開してくのでしょう?