海のはじまりの9話がはじまりましたね。
夏と弥生の別れが想定外で、悲しい結末です。 海が首にかけた水季の骨が入ったペンダントを、弥生に外さないでと怒ったように、いつも水季の存在を感じさせた夏の無神経さが弥生の無力感を引き起こしたようです。 悩む弥生が、水季の手紙を読んで別れる決意をしたのは皮肉な結末です。
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海のはじまり8話ネタバレ感想
パパになる覚悟
弥生は、海の母親になるものだと勝手に想像していました。しかし、弥生が、夏と別れる決断をしたことはは、全くの予想外でした。夏は、弥生と海の3人での家庭を思い描いていたはずです。それは、夢と消えました。
しかし、弥生がよく考えた上での決断なら、仕方がないと思います。弥生は子ども好きで、物わかりの良い女性に見えましたが、心の奥底では違っていたようです。水季や海に嫉妬していたのなら、自分の気持ちに無理はしないほうがいいでしょう。夏は、覚悟を決めて、パパとして頑張るしかありません。でも、実際問題、小学生の娘をどうやって育てていくのか気になります。これまで通り、海は、祖父母の家で暮らしたほうが幸せなのかもしれません。
夏が背負った苛酷な宿命
水季が産科の外来の患者ノートに弥生が書いた「ものわかりのいい人間を演じず、ちょつと、ずるをしてでも自分で決めてください。どちらを選択しても、あなたの幸せのためです。」という弥生の言葉が、ブーメランのように、降りかかってこようとは弥生自身も驚いたに違いないです。
海と夏が好きでも、水季の存在が大きすぎて苦しい自分が裏切れなかったので、好きな人と別れても納得できる人生がいいという夏を傷つけない言葉になったと解釈します。 海には残酷ですが、夏と2人でいたかったという弥生の気持ちが偽りがないようで、弥生が初めて夏に出会って、夏が人を気遣い、おごらず、謙虚で優しいと評価したように、海がいなかったら弥生には幸せな人生になったでしょう。それだけに夏には、もはや、海以外の女性を幸せにすることが許されない宿命を背負った気がします。
弥生さんと夏くんの別れ
人間生きていれば一生に何度かは必ず選択を迫られる時があるはずです。夏くんにとっては今回がまさにそうだったと思います。今の彼女か元カノの娘か。でもやはり頼る人がいない娘を取った夏くん。
そして同時に幸せになるために別れを選んだ弥生さん。予感できたものではありましたが、見ていてこんなに辛い恋愛はありません。しかし、小さな子供ができるということは責任や人生を背負うということです。きっと今のふたりにはその選択が辛くても、より良い選択だったと感じました。きっとこのまま付き合っても、誰が悪いわけでもないのに誰かを嫌いになったり憎んだりしてしまうからです。その2人の気持ちがよりリアルに描かれていたからこそ、伝わるものがありました。
すれ違う想いとそれぞれの選択
あいまいだった夏、弥生それぞれの考えや想いがはっきりと表現された回でした。 夏に子供がいると知り、戸惑いながらも夏と海と3人でいられること、母になれることは幸せだと思うことを、弥生は無意識のうちに頑張っていたのでしょう。水季から弥生への手紙には、「迷った時は自分が幸せになれる方を選ぶように。
あなたの幸せを願っています。」とのメッセージがありました。弥生が中絶した際にノートに残した言葉と同じ言葉が記されていて、弥生は当時のことを思い出し、「今度こそ、周りのことよりも自分の幸せを優先しよう」と決断できたのではないでしょうか。 水季は夏ではなく海を。
夏は弥生ではなく海を。弥生は夏、海ではなく自分を選び、皆自分の意思で、自分が幸せになる方を選びました。 弥生と一緒にいたい夏、夏とは別れたい弥生、2人の想いはすれ違い別れることになりましたが、2人とも1番大切だと思う方を選んだ結果のため、後悔せずにこの先を生きていけると感じました。夏1人で海に会いに行った最後のシーンでは、手を広げて海をいつも以上に強く抱きしめる夏の、父親になる決意を感じ、非常に胸が熱くなりました。
残されてしまった人達
いつかはそうなってしまうんじゃないかって薄々予想はしていたけれど、実際にお別れすることになってしまった2人を見て、辛かったしボロボロ涙が出てしまうくらい悲しかったです。
弥生さんが言うように、残念ながらこれからも一生水季さんはついてくるから、その度に苦しくなるくらいなら今別れてしまったほうが良いのだろうけれど、やっぱり3人でこれからも一緒にいて欲しかったですね。それにしてもやっぱり水季はズルいと思ってしまう。私は夏と弥生さんを応援していたので、あんな手紙を書いて夏の彼女に自分を尊重してと言うならば、海ちゃんの存在を明かしてほしくなかったなと思ってしまいました。海ちゃんに父親の愛情をあげたかったのかもしれないけれど、やっぱりズルいの一言に限る。
海のはじまり8話ネタバレ考察
父娘二人暮らし
夏は、三年間付き合った弥生と別れ、傷心の気持ちも癒えぬまま、海との二人暮らしを始めます。そこで、シングルファーザーとしての数々の問題に直面していきます。仕事をしながらの子育ては、生易しいものではありません。
父娘二人での暮らしは、想像以上に大変だということに気付かされます。また、大人の都合だけでなく、海の気持ちを大事にしなければなりません。名字を夏と同じにするのか、学校は転校させるのか、そういった問題を一つ一つクリアしていかなければなりません。そして、民間のサポートだけでなく、夏の父母や水季の父母に頼らざるを得ないように思います。実父にも助けてもらうことになるかもしれません。そこで、家族に対する愛情を再確認をするのではないかと思います。
弥生が海の心に残した心の傷
弥生は海に自分が海には、しばらく会えないと打ち明けると、海は自分がいるから夏とうまく行かないのかと問うと予想します。弥生は以前にも海に同じ問いをされて、自分が恋愛が下手だと答えていましたが、今回は、自分が仕事が忙しくなったので、海の傍には水季の姿が見えるから自分は必要ないほど海は強い人間だから大丈夫だと嘘をついて海を慰める気がします。
一方、夏は海の名前を南雲から月岡に変更するか悩むようです。でも、朱音は海が自分の娘の娘だと言って、名前の変更には反対すると予想します。なぜなら、夏が名前の変更とともに海の学校の転校を考え2人で独立を提案することに危惧を抱くからだと思います。夏は会社の先輩の藤井に相談すると、藤井は妻が病気になって育児と仕事の両立の大変さを語り、父親がしつかりしないと、子供は育たないと覚悟を迫られるようです。それでも自立を決意した夏は海に転校を勧めると、水季も弥生がいなくなって不安になった上に、環境の変化に抵抗するようです。一方で、海は自分がわがままなのかと思い、夏に、いなくならないでねと泣いて、不遇な自分を見放さないように頼むと予想します。
夏くんの成長
9話のラストで、夏くんは海ちゃんに手を広げてきつく抱きしめたり、家に上がる前におじきをしたりと今までになく、父親としての自覚を持ち始めたようでした。一緒に暮らしたいとあかねさんにまで言い、もうすっかり弥生さんに振られたことで娘を育てるという気持ちにシフトしたのだと感じました。
ただこれからはうみちゃんとより深く接していく様子が見受けられるはずですが、次の問題というとやはり学校問題です。うみちゃんは母親がいないという悲しみをあまり見せない子ではありますが、やはり悲しみは抱えているはずです。今後は誰も無くしたくない、失いたくないと思うでしょう。その辺が描かれていくのではないかと予測しています。また、夏くんのよそよそしかったうみちゃんへの扱いも成長を見せていくのでは?と期待しています。
父になるということ
弥生は海を受け入れて母になってくれるだろう、3人で暮らせるだろう、と望んでいた夏でしたが、弥生とは結果的に別れることになりました。海の父親になる決心をした夏でしたが、まだ幼い海を1人で面倒を見るのはとても大変だと思います。転校、引越し、仕事、金銭面、時間など、海と2人暮らしをするのには多くの課題があります。
次回の話では、そんな多くの課題に直面し、葛藤する夏の様子が描かれると思います。夏の控えめな性格から、すぐに新しいパートナーを探すようなことはしないでしょう。自分の母や、水季の母、上司など、子育て経験のある周りの人に相談し、海と夏にとって最善の選択をしていくのだと思います。また、水季が1人で海を育てていた時に協力してくれた津野さんと、打ち解けるきっかけになるのかもしれません。
パパのはじまり
一人で海ちゃんを育てるって決めてしまった夏は、きっとこれから弥生さんに言われた「頑張れ」が呪縛のようになって、誰にも頼らずに生きていこうとすると思うけれど、今までお義母さんや弥生さんが自然とフォローしてくれていたことが無くなって、決して楽しいだけではなく、海ちゃんとお互いに気を遣いあう日々が始まるかもしれませんね。
海ちゃんはきっと、弥生さんがもう一人のお母さんになってくれるって思っていただろうから、弥生さんを失ってしまった分、学校のお友達と離れるのを嫌がるだろうし、一度決壊したら我慢していたものが一気に溢れて、あれも嫌これも嫌になってしまうかも。そして夏は、もうすでに弥生さんを失って満身創痍状態だろうから、このままだとどこかで心が壊れちゃわないか心配です。